HOME > BLOG > 余白つれづれ > ナンバー1になれるオンリー1の場所

ナンバー1になれるオンリー1の場所

稲垣栄洋さんという植物学者で静岡大学教授の方がいます。

彼は植物の中でも「雑草」をこよなく愛しており、雑草はもっとも進化した植物でありその生き方はもっとも進化した戦略だと言い切ってます。

雑草の戦略に関する本を何冊も書いているのですが、文字通り『雑草という戦略』(日本実業出版社/2020年刊)を読みました。

ランチェスター、ブルーオーシャン、ドミナントなどのビジネス戦略と絡めながら書かれているので、ビジネス書としても読み応え十分です。

そして、何よりおもしろい!

今回は、なぜ稲垣先生が雑草の戦略に注目しているのかの前提のところをご紹介します。

雑草にかぎらず、生物の世界では「ナンバー1しか、生き残れない」という明確な鉄則があります。

自然界は調和した生態系ではありますが、種と種が手を携えて仲良く暮らしているわけではなく激しい種と種の競争や個体どおしの競争があるのはご存知のとおり。

でもナンバー1しか生き残れないなら、なぜこんなに多種多様な種が存在しているのか?

ここで思考をやわらかくする必要があります。ナンバー1になる方法はひとつではないということ。

ある生息場所をめぐってはナンバー1。

ある季節であればナンバー1。

ある時間であればナンバー1。

同じ場所でもナンバー1になる方法はいくらでもあるし、すべての生物がこうしてナンバー1になっていると。

つまり、ナンバー1になれる場所を見つけることが最重要。自分の得意なところで勝負するということに尽きるわけですね。

そして、その条件や範囲を絞りに絞って、隙間を狙った方がナンバー1になりやすい

たとえば、誰でも知ってる雑草のオオバコの場合はどうか?

彼らは「踏まれるスペシャリスト」で、踏まれることを巧みに利用しているのだそうです。

オオバコの種子は、ゼリー状の物質を持っていてネバネバしている。

だから、人間の靴や自動車のタイヤに踏まれてくっついて運ばれる。単に踏まれるのに強いだけでなく、踏まれなければ成功できないのです!!

すんごい戦略ですね〜

ちなみに、僕の場合、ひとり起業家として独立して7年になりますが、日々、愉しくなんとか生きていられる(笑)のは、雑草の戦略に似ているからかもしれません。

いまや人と組織に関わるほとんどの人が「組織開発」も範疇にしている中、僕がナンバー1になれる場所は「マージナル」性ではないかと。

どっちつかずの場所に生息し続けているということです。

企業ビジネスと地域コミュニティの間。

関係性づくりと戦略づくりの間。

抽象的概念と具体的アクションの間。

常に行ったり来たりしているので、やってることがわかりにくいとも言われます。

でも、そのあたりに価値を認めてくださるお客様が一握りあれば、十分に食っていけるのですよね。

みなさんの「ナンバー1になれるオンリー1の場所」はどこですか?

シェアお願いします!
TOP