昨日の統一地方選挙で、相模原市民は、これまで大規模開発を積極的に推進してきた市長ではなく、「日本一のSDGs都市」を目指そうと訴えた市長を選びました。
私がアートと里山のまち藤野に5年前に移住してきて以来、相模原市に暮らしているという意識を、正直あまり持ちたくありませんでした。
政令指定都市となり、リニア中央新幹線新設等もあいまって大規模土地開発をひたすら進めようとするような市の姿勢にまったく賛同できなかったからです。
持続可能な都市やまちづくりへという大きな時代の流れとあまりにも逆光していると感じていました。
市が2018年5月に作成した「都市構造分析に基づく将来都市像に関する提言」では、http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/014/999/teigen_2s.pdf
「集約型都市構造への転換 少子高齢化の一層の進行を踏まえ、都市の特性に応じた多様な都市機能の集積により、人や物が効率的かつ容易に移動できるような集約型都市構造への転換が求め られている」(P.3)と述べられています。
そして、それを実現するためのイメージ図はこんな感じです。
詳細はともあれ、まず、橋本・相模原・相模大野を「頂点」とし、底辺近くに藤野などの旧津久井郡を配した「ピラミッド構造」として表現した意識そのものに問題がありそうですね。
利便性や効率性も大事ですが、その土地土地の自然や文化をどう守り、次世代に継承していくかという観点が、作成された方には薄かったのでしょう。
昨日の選挙で、興味深いデータを見つけました。
相模原市の地区別投票率の結果です。
例えば、市議選の投票率で見てみると、市全体の平均値は47.40%に対して、藤野地区は65.91%と圧倒的な差異があります。
都市計画には、土地開発だけでなく、住民の市政への参画意識をいかに高めていくかの視点も重要なんじゃないでしょうか?
さて、新しい市長のもと、相模原市がどんな姿になっていくのか。ぜひ、そこに一市民として参加していきたいと思います。