井上ひさしさんのよく知られた言葉。
「むずかしいことをやさしく、
やさしいことをふかく
ふかいことをおもしろく」
私は、まだ最初の「むずかしいこをやさしく」で苦戦していますねー(^ ^)
でも、昨年独立してから、大企業中心だったクライアントから、企業のみならず、地域コミュニティの支援も手がけるようになって
これまで、無意識に使っていた戦略、マーケティング、組織論などの専門用語(多くは横文字)を、そのまま使わずに、どのように伝えたら、そのエッセンスがわかりやすく伝わるかをすごく意識するようになりました。
たとえば、温泉施設で未来像をチームで考えるワークショップをしていたときに、施設の「使命や存在意義は何でしょう?」と問うても通じない。
とっさに「じゃあ、この施設は、動物にたとえたら何ですか?」って聞いたら
「パンダ」だと!
そこから、なぜパンダなのかを聴いていったら、「この施設は村の看板であり、みんなが親しめる拠り所だから」と。
おー、使命が出てきましたー!!
さて、話をもう少し広げると・・・
私の敬愛する作家・平田オリザさんと井上ひさしさんの『話し言葉の日本語』という対談本があります。
二人とも戯曲を書くという共通項から、「話し言葉」について、やさしく・ふかく・おもしろく話が展開しています。
その中で、井上さんがこんなことを言ってます。
「劇言語の場合、何げないところにものすごい情報を詰めてある」「たとえば”天気がいいわね” ”そう・・・”という会話にも、すべて、全部情報が詰まっていて、一切すべてが意味をもっている」と。
こういう言葉へのプロによる繊細な感覚から、われわれ一般人が学べることはたくさんありような気がします。
普段何げなく使っている言葉に、もっと注意を向けたいです!