とんがり研のホームページをつくろうと思ったのは昨年の夏のことでした。
自分で事業を立ち上げるなら、その制作をお願いしようと決めていた人が2人いました。
デザインは、藤野の敬愛するデザイナーJUN(佐藤純)さんに。藤野に移住したアーティストの草分け的存在のおひとりです。
JUNさんが描くオープンで、自然体で、かつ独自性のある世界観にいつも魅了されていました。それはJUNさんの在り方そのものである気がします。
WEB構築は、東日本大震災の年の5月に中野民夫さんらが主催する屋久島ワークショップで知り合った田中俊行さんに。
広く深い思想の持主でありながら、一方で緻密なWEB構築の実務も得意とする人。同じ大学・学部・学科の1年後輩でもあります。
とんがり研のコンセプトを伝えるのにいい感じの表現作法があるのではないかと思い、世の中のホームページをいろいろ調べてみました。
なかなかイメージどおりのものがない中、ひとつだけ見つかりました!
それがこれ。フフフッスイーツ。会津のローカルなお菓子のページでした。
http://fufufusweets.com/
何に魅かれたかといえば「絵巻物」的なところです。業種がまったく違うとかは、一切気にしませんでした。
で、JUNさんにそのイメージを伝えたら、イメージ通りというか、それを超えるものが一発目で出てきました!
さっすが、印刷媒体のグラフィックデザインの世界で磨き抜いたセンスで、左の端に流れるカラフルな帯の波形と、とんがりを彷彿させる鉛筆のかたまりの組み合わせによって、絵巻物は体現されました。
あとは、田中さんに渡して、WEB上で構築するだけ。聞きかじりの「レスポンシブデザイン」を導入すればやれるのだろうって安易に考えてました。
ところが、デザインを渡した途端、田中さんが青ざめます(笑)。
WEBデザインは、WEBを見る端末の画面の横幅によってデザインが伸び縮みすることを前提にして行うものなんですねー
ホームページのデザインはやったことがないというJUNさんに「JUNさんじゃなきゃダメなんです」と口説き落とした私の責任は重かった。
その後、JUNさんと田中さんの間では、私のわがままのために、粘り強いキャッチボールが何度も何度も繰り返されたのでした。
田中さんは、画面を定規で測ったりしながら、詳細に手計算までして、微細な位置関係等を調整してくれたそうです。
画面幅が変われば、デザインが動いていってしまう現象を目の当たりにして、これはやっぱり諦めた方がいいのかなと思うこともありましたが、とうとうお二人は、見事に仕上げてくれたのです!
お願いしてから完成まで約10カ月(私の眼の手術による中断もありましたが)。本当にお二人には頭が下がります。ありがとうございました!!
WEBデザインのセオリーを超越したとんがり研のホームページはこうして出来上がったというわけです。私にとっては愛おしくてならない存在です。
さいごは、田中さんの言葉で締めくくりましょう。
「やっぱりJUNさんの斬新なデザインがユニークでまさに”とんがって”ますよね(笑)」