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飲み会と対話の場の決定的な違い

組織開発支援の仕事を始めた頃からずっと気になってる、クライアントからたまに発せられる言葉。

「ああ、飲み会でよく話していることをシラフで話す場ですね」

オジサンに多いのが特徴です。

「いやいや、違いますよ〜」と言って説明しても、伝わらないことも多いので、最近は肯定も否定もせずに、にやりとしてます(笑)。

まぁ、似てるところもあるので、しかたない部分もあると思います。

でも、飲み会の話から何か革新的な創発が生まれた経験ってありますかー?

創発というのは、メンバーの想いやアイデアなどが重なり合って誰の考えでもない新たな考えや方向性などが立ち現れることです。

飲み会の場だと、制約なく気軽に突飛なことを言えたりしますよね。

既成概念にとらわれずに、自由に意見やアイデアが発散されることはとても大事なプロセスなので、ここまでは似てるところ。

でも、一番大事なのは、その次のプロセスなんです。

発散されるさまざまな意見の中から、矛盾や葛藤を超えて現実を突破できる新たな筋が見出せるかどうか?

言いたいこと言い合って、盛り上がりガス抜きするのも悪くはないけど、創発はイノベーション創りですからそこは大きく違うとこなんですよ。

たとえば、職場がリモートワークに移行して、メンバーはより自律的、効率的に仕事が進められるようになったと感じている一方で、

報告が中心のミーティングは従来どおり続けられていて、それって、時間の無駄だなぁと思っている。

それで、メンバー同士で飲みに行くと「会議の回数や時間を減らそう!!」と勢いづいたり。

ところが、リーダーは顔を合わせる機会がめっきり減ったので、メンバーがどんな状態で仕事して

いるのか知りたくてしょうがない。

で、せめて会議だけは従来どおり続けていこうと死守する。

結局、メンバーの飲み会の話はその場だけのものとして終わってしまう。

これが、対話の場であれば、両者の意図や背景を伝え合って、双方のニーズが実現するような解はないだろうかと探る。

すると、報告はビジネスチャットで代替することにして、上司と部下の1on1での対話を充実させることにしようといったよりよい解決が見つかるかもしれない。

(ちょっと単純すぎる例かもですが)

最近、コロナの影響ですっかり減っていますが、僕は飲み会、大好きですよ。飲み会には飲み会のよさがありますね。

でも、対話の場とは別ですというお話。両者の特性をしっかり理解した上で活用しましょ〜

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