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介護の現場初体験で芽生えた「すずかけ愛」

今年6月、人生初の介護・福祉分野への挑戦として、NPO法人自遊の広場の理事に就任しました。正直、この分野はまったくの未経験。

でも、僕の暮らす藤野(相模湖畔人口8500人のまち)で16年間、利用者一人ひとりに徹底して寄り添う運営に心から共感し、

自分の専門である創造的なチームづくりで何か貢献できたらという想いでお引き受けしました。

そして先日、このNPOが運営する小規模多機能型居宅介護事業所「すずかけの家」で念願の現場体験。

築160年の古民家を改装した温かな空間で、一日を通して利用者さんやスタッフの皆さんと過ごしました。

朝9時のスタッフミーティングから始まり、利用者さんのお迎え、12時には全員がテーブルを囲んで賑やかな昼食、14時からは地域イベントの見学、そして15時半の送り届けまで。

一日を体験する中で、印象的だったのは、利用者さんとの心の距離が縮まっていくプロセスでした。

朝、話しかけても警戒されてほぼ返事をしてくださらなかった方が、夕方、自宅に送り届けるまでご一緒させてもらったら、自慢の庭にある花を切ってくださったんです。

また、他の利用者さんは、(僕としては)40年ぶりに思い出しつつやったオセロゲームを通じて、笑顔で話してくださるように。

少しずつ心を開いてくださるのが、本当に嬉しかった。

この体験を通して痛感したのは、経営論を云々する前に、まずは現場を知ることの大切さです。

効率性を度外視してでも一人ひとりに寄り添うがゆえに経営的に難しい部分もあるのでしょうけど、そこにこそ「すずかけの家」の本質があるのだと感じました。

利用者さんの人生、暮らしをまるごと受け止めて支援するスタッフの皆さんが連携する姿を見て、すごいチームだなと。

効率や成果を追求するだけでなく、一人ひとりの存在を大切にし、時間をかけて信頼関係を築いていく。

そんな当たり前のようで難しいことを、自然体で実践されている姿に深く感動しました。

これから理事として、また創造的なチームづくりの専門家として、どんな貢献ができるか楽しみです。

これまで生み出してきた価値を大切にしながら、持続可能な運営を支えるしくみづくりに取り組んでいきたいと思っています。

この体験を終え、心の中に「すずかけ愛」が芽生えています!

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