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「大地の再生」に学ぶ組織論(仮組み版)

「気候変動の藤野学」にて、NPO法人 ふじの里山くらぶにて『令和 2 年度 気候変動アクション環境大臣表彰』をいただいたところまではお話しました。
https://tongari-team.com/sus/1319/

本日は、事情によりそのあとのプロセスは、一旦すっ飛ばして(前後してお伝えします)、直近のお話を。実は、気候変動アクションの待望の実践編は、森の再生に行き着きました!

で、2/27より、仲間のひとりであるミーナさんが管理している上野原(藤野のお隣まち)のCoToLiの森で、専門家集団「大地の再生」の支援をいただきながら、スタートしました。

「大地の再生」は、土中で空気と水が循環することで息づく環境全体へのアプローチを特長にしています。

4/10はその第2回でしたが、創始者の矢野智徳さんに直に水先案内いただきながらの作業でした。その様子は、ふじの里山くらぶの同僚であるしんごさんがこんな風にレポートしてくれています!

矢野さんの全国の現場における長年の実践知から導かれた考え方や方法論は、体で感じながら聴くと染み込んでくるようでした。

矢野さんから発される言葉たちの数々は、組織論を専門にする僕にとっては、そのまま組織開発にあてはまる考え方に思えました。

それは、当たり前かもしれません。

人間も環境(自然)の一部であるわけで、その人間によって形成された生態系である組織は、長らく機械論的な組織観で営まれてきましたが、

いま大きな流れとして、より生命的なアプローチへの注目が集まっています。先行きの計画がますますしにくくなってきている状況下では、生き物としていかに環境に適応していくかが大事になってきているということもあるでしょう。

ということで、拙速は承知の上、まず「仮組み版」として、矢野さんの言葉の中から特に組織論に活かせそうな要素を拾い出し、以下のように構造化してみました。

これまでの組織に対する考え方は、合理的思考が中心で、各機能を要素還元的に分解し、高めていくやり方であった。

しかし、その弊害や限界が顕在化している。そこで自然の「在り方」に学び、組織全体を生命体として捉え、生態系全体のバランスを五感を使って感じ取りながら、アプローチしていく方法がありえるのではないか。

すべてを一気にやろうとする必要はなく、むしろ自然の理りを一部の組織の中で体現できれば、そこから自律的な作用が生まれ、全体に波及していく。

もっとも、これまでやってきた合理的なアプローチをすべて転換するのではなく、その特性もうまく活用しながら、共存していくやり方は十分にありえる。

というようなストーリーを起こしてみました。これを起点に、探求を深めていこうと思っています。

なお、矢野さんの言葉は、上記に限らず、僕が書き取っただけでもこれだけあるので、こちらも「大地の再生」の本質をつかむために、森のフィールドでの実践とともに、探求していくつもりです。

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