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「対話型戦略開発」という新しいカテゴリー(1)

いま、パートナーコンサルタントとしてかかわっている株式会社プロセスラボラトリー(人と組織の芽吹きに寄り添い共に学び合うチーム創りを通して、人々の幸せな社会の持続可能性への貢献を目指す組織開発と人財開発のコンサルファーム)にて、
https://www.processlabo.com/

組織開発の応用領域として「対話型戦略開発」支援のカテゴリーを構築しようと、代表のくにさん(飯島邦子)そして、ちかちゃん(山中智香)と共創しているところです。

もっと正確に言えば、クライアント企業のリアルなニーズに応えようと真剣勝負で取り組むプロセスの中で「生まれてきている」ということですが。

こっちの方が、計画的に生み出すよりも「創発」的で僕は好きです。

ここに至るまで、僕なりにさまざまな試行錯誤がありました。

組織開発の目的って「組織の健全性、効果性を高める」ことだとすれば、人と組織の領域におけるかかわりだけでは無理だと、これまでの経験も踏まえて認識しています。

一人ひとりが自分らしさを活かし、組織という器を通じて、お客様や社会へ他にはない価値を提供するには、その価値を事業によって生み出す戦略が不可欠です。

組織開発の日本における第一人者である南山大学の中村和彦先生が、組織開発の働きかけのタイプ分けをしている図においても、以下のとおり「戦略的な諸問題」およびそこへの対応が範疇に入っています。

しかしながら、僕の知るかぎり、組織開発の支援は、人と組織に閉じてしまっていることが少なくないと感じています。

で、そのような問題意識を持っているので、僕が支援する組織開発は、事業改革や営業改革、中期経営計画策定等の領域で、個々人の想いや知見を縦横無尽に掛け合わせて、

その組織ならではの独自性や優位性のタネを発見し、イノベーティブなテーマの創出と実行につなげることが中心になってきました。

2009年くらいから始めたので、もう10年以上になります。

さまざまな業界で手がけてきて、そのほとんどについて、クライアントも手応えを感じるプロセスやアウトプットになったと認識しています。

が、正直言って、なかなか超えられない限界も感じていたんです。

企業の内部リソースに目を向け、その歴史や現在地を、プロジェクトにかかわるメンバー一人ひとりがどのように捉えているかから始め、

他にはない独自で優位なコアコンピタンスを改めて抽出し、それをもとに顧客・市場や社会に向けてどんな価値提供をしていくのかを、対話によって戦略ストーリーに仕立てるというやり方は、

どうしても、内部文脈中心の流れになりがちでした。

もちろん、自社だけでなく、競合や顧客の分析もしていくわけですが、もっと大きな外部要因としての社会・政治・技術・環境などの動向に多面的に、かつ長期スパンで目を向けることが必要だと感じつつ、

やはり、それを専門とする戦略コンサル等でないと難しいのだろうなぁと諦めていました。

そんな折、1年半ほど前に福音が訪れました。「シナリオプラニング」を手がけているプロセスラボラトリー(略してプロラボ)の二人との出会いです。

〜(その2)に続く〜

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