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人的資本経営の効果をどう測定するか

人的資本経営、流行りですね。

が、この分野でいま一番影響力のある一橋大学の伊藤邦雄先生がおっしゃっているように、これは日本企業が再生する「最後の砦」。

決して流行りで終わらせてはなりませぬ。

その伊藤先生が人的資本経営のセミナーにおいて、参加者のある質問へ回答したものがとても印象的でした。

■参加者の質問:

「人的資本経営の効果を数値化(主に財務指標へのインパクト)することは難しいが、そこをどのように突破すればいいでしょう?」

■伊藤先生の回答:

「従来の人的資源管理が静的なものだったに対して、人的資本経営はダイナミックなものである。

そもそもダイナミズムを数値化するのはむずかしいもの。

数値化しようと試みる前に、“可視化/動画化”するのがいいのでは」

ここから先のメタファーが絶妙でした!

「たとえば、日本ラグビーを率いて2015年ワールドカップで南アフリカに奇跡的勝利をもたらした監督のエディ・ジョーンズは、低く当たるタックルの練習を徹底しその練習光景を公開していた。

どこまで強くなったのか、数字では言い表せないけど、われわれはそのタックルの尋常でない迫力を映像で観ることで強くなったかもと実感することができた。

これが”可視化/動画化”の力です」

現状、人的資本経営に絡めた情報の開示では「女性管理職比率」「男性の育児休業取得率」「男女間賃金格差」あたりの項目に焦点が当たっているようです。

もちろん、どれも重要な要素ですが、正直、これだけでは表面的なレベルに止まってしまうでしょう。

この”可視化/動画化”をクライアント企業の現場にて展開していくのに、最近は、仕事の「解像度を高める」ことを重点的にお勧めしています。

東京大学FoundXの馬田隆明さんが、解像度=深さ✖️広さ✖️構造✖️時間だと提起しています。

特に、まず重要なのが「深さ」であり、企業現場にて圧倒的に不足しているといいます。

これ、どういうことかというとある問題が起きたときに、

その事象についてそのことが起きている文脈や課題の5W1Hが詳細に言える

とか

「なんでそうなんだっけ?」を繰り返し自問自答する

ってことです。

僕の体感でも、こういう問いに答えられる人は少ないです。でも、繰り返し繰り返ししつこく聞いていくとだんだん出てくるようになります。思考の習慣化が大事。

数字そのものをなんとか改善しようとする前に仕事の解像度を高めることが、結果を変える近道だと思います。

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