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お客様の「無理難題」こそ宝物!

お客様からの「無理難題」が、僕は嫌いではありません。というか、ワクワクすることが少なくないし、とことん誠実に対応することで新たな発見があったりします。

「無理難題」は3つの宝箱だと僕は考えています!

ひとつ目の宝箱は、お客様が長い間、解決したいと思いながらなかなか解決に至らず、外部に支援を求めるということなので

それは、切実なニーズや課題に触れられるということですね。

ふたつ目の宝箱は、支援者としての知見、経験を深められる

昨年亡くなった師匠K先生から「トンカチコンサルにはなるな」とよく言われました。

コンサルタントは自分の専門領域におけるある有力な手段=トンカチを手にするとお客様の問題がなんであれ、それが釘に見えてしまい、トンカンと叩いてしまいがち。

そうではなく、お客様のリアルな課題を直視し、何ができるか考える。もし手に余ることなら、新たな知見を得るとか、他者に助けを求めるチャンスとも言えます。

三つ目の宝箱は、ひとつ目とふたつ目が混ざり合わさることでお客様と支援者による、これまでになかった価値創造につながること。

お客様の切実なニーズと支援者の新たな学びが、真剣勝負のぶつかり合いで化学変化するプロセスです。

数年前に、大手企業のある事業部門の責任者の方から「心理的安全性」の考え方を管理者が身につけ、実践できる研修をというお話をいただきました。

僕は、心理的安全性を「研修」で実現するのは無理だと考えていました。

知識やスキルを学んでも、実践に至るまでには大きな距離があるので。

しかし、その責任者は、チームによる協働によって新たな価値創造につながる組織風土を醸成したいとまで切実な想いとして考えられていました。

それならということで、この概念の提唱者・エドモンドソン教授の原典をもとに研修が研修で終わらない、

その後の組織変革につながっていくためのアプローチを、何度もミーティングを重ねて設計していきました。

もちろん、そう簡単に効果が出たわけではありませんが、研修の枠組みを大きく超えるような組織変革アプローチの一歩を踏み出せました。

まさに3つの宝箱は開いたのです!!

実は、さらに後日談があります。

この事業部門の責任者の方は、ここでのご体験をきっかけに組織開発の世界に目覚め社内で組織開発を自ら推進する挑戦を果敢に進められています。

現在は、まさに同志としてのお付き合いをさせていただいている次第です。

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