海士町は、島根県に位置する町で、隠岐諸島の中ノ島にあります。
この島で2008年に(株)巡の環(現在は、風と土とに改名)という地域づくり、人財育成の事業を立ち上げたべっく(阿部裕志さん)と先日、オンラインでサシ対話しました。
実は10年前に組織開発の会合で初めてお会いして以来でした。嬉しくも久々にお声がけをいただいたのです。
離島を起点にしたご活躍はしばしば目にしていましたが、べっくの“いま”を知りたくてわくわくしていました。
対話の冒頭で「明確な目的があるわけでなく、ザツダンしたい」と。
願ってもない展開。お互いにこの10年間のヒストリーと問題意識を共有しました。
さまざまな話が飛び交い、あっという間の1時間でしたが、その中でも彼らが開発した人材育成PG「SHIMA-NAGASHI」の話が特に印象に残ってます。
まぁ、内容はHPを見ていただければと思いますが・・・
話は僕のこんな問題意識の投げかけから始まりました。
「企業の枠組みを超えた越境学習がいま大流行りでその動きは大いに評価してるけどどうも納得いかないことがあって。
多くのPGが、なぜか地域課題の解決をアウトプットに設定してるようだけど、地域課題に、当事者および支援者としてベタにかかわった経験からすると、
そもそも一時的な関わりの中で、地域の人たちが本当の問題を語ることはないのでは?」
そしたら、べっくが「僕たちも越境学習的なものとしてSHIMA-NAGASHIを開発したけど課題解決は一切しません!」と。
複数社のリーダーたちが海士町に2泊3日で赴いて島で挑戦する人たちと出会うことで体感から自分の在り方を見つめ直すことだけにフォーカスしているのだそうです。
自分の在り方に気づいた人はPGの外で、勝手に地域の人とつながって、いろいろ行動を起こしているとも聞きました。
僕は思わず膝を打ちました。
形式として地域課題解決のプレゼンとかすれば格好はつくけど、その手のものは研修が終わった後に次への行動につながっていないと別のところで聞きました。
SHIMA-NAGASHIに込めた想いは「心を動かすリーダーシップ」にあるそうです。
もしこの研修にご興味を持った方は(株)風と土との開発者たちにその想いを聴いてみるのもいいかもしれませんね。お繋ぎしますよ!