僕が組織開発コンサルタントになったのは2006年ですが、実は、世の中の同業者の方々とはかなり違う仕事のしかたをしてきました。
2009年頃からは、現在に至るまで、企業や事業部の基本的な価値創造プロセス=戦略を、キープレイヤーたちが集まってチームで対話しながら構築していく支援を中心にやってます。
もう少し具体的に言えば、中期経営計画立案の前段としての軸づくりのような仕事ですね。
僕は“戦略開発”とも呼んでいます(造語です)!
自分が好きで選んでいる側面もあれば、この分野が得意そうだからお前にお願いするという両面があってここまで来た感じ。
翻って、世の中の組織開発のスタンダードはどうか?
人事・組織開発業界で評価されており、僕もしばしば参照している王道的な方法論『人材開発・組織開発コンサルティング』(中原淳先生著)によれば・・・
人材開発・組織開発が最も貢献するのは、立てられた戦略を現場(ライン)が実行するときだとあります。
つまり、実行段階の支援が中心だということですね。
さらに、こんな表現もあります。
組織開発は「人と人との関係を変える」ことを「手段」として用いることで、組織がしっかりとワークするように働きかけ、企業の戦略実現に寄与する。
そのとおりだと思う一方で、企業現場での実感からするともっと踏み込むべきではないかという想いがあります。
現代のビジネス環境は、予測不能な変化に満ちています。
市場の激変は、企業に対して単なる現場の実行力向上ではなく事業活動そのものに革新をもたらすことを求めているはず。
だから、組織開発のアプローチは、戦略の策定まで含めた企業活動のおおもとにまで踏み込むべき。
その意味で、組織開発は「人と人」を軸にしながら「人と仕事」「人と組織」の3つを対象とすると僕は考えています。
「人と仕事」とは、夢中になれる仕事そのもの。つまり、面白い事業を創ろうということ。
「人と組織」とは、共感や誇りの持てる組織としての意味ある目的や方向性をということ。
今回はちょっと異端の立ち位置から組織開発への想いを語りました。
「戦略開発」についてもし興味を持たれた方がいれば過去にこんなブログも書いてますので参考になさってくださいね。