組織開発の重要性がますます高まる中、特に大手企業では、その取り組みが広がっています。
しかし、多くの企業がコミュニケーション活性化活動にとどまり、真の価値創造には至っていないように僕には見えています。
僕はひとり起業家として独立して7年になりますが、組織開発支援の実践を通じて、確信に至りつつあることをお伝えします。
それは、組織開発の軸として「クリエイティブなチーム開発」を軸にすること。
ここで言う「チーム」とは比較的小規模(5人程度)な単位をイメージしています。
以下に、その理由を3つ挙げます。
1.フンイキ開発からの脱却
組織開発を全社的、事業部門全体などで実施しようとすると、どうしても「フンイキ開発」となりがちです。
広い範囲に共通する組織開発施策となるとコミュニケーションの活性化を重点に置くしかなくなるので(それはとても重要なことではありますが・・・)
具体的な価値創造に結びつきにくくなるということです。
「クリエイティブなチーム開発」を軸にすると、一人ひとりの想いや持ち味が引き出され、従来見られなかったような成果を目指すことができます。
2.独自の方向性設定が実は可能
日本企業のビジョンや経営・事業戦略は、しばしば曖昧で多義的です。
これを逆手に取ることで、リーダーたちは自分のチーム単位で独自のビジョンや戦略を立てやすくなります。
例えば、ある企業では「顧客第一」というビジョンが掲げられていますが、こんな方向性に沿う形でなら、チーム独自の具体的な行動指針をかなり自由に立てることができますね。
3.自律分散的なチームの強み
少人数のチーム(5人程度)では共有するビジョンや戦略のもとに、自律分散的な動きを取りやすくなります。
上位下達ではなく、各メンバーが自分の想いや持ち味を生かし縦横無尽に活躍することで、チーム全体としての価値創造につなげていくわけです。
先日、日本を代表する大手企業6社の若手管理職が20数名集まる交流型研修のファシリテーションをさせていただきました。
その中で、自社や自事業の方向性を踏まえて自分の率いるチームについて、リーダーの大事にする価値観も生かしながら
独自の貢献領域を定めるワークがありましたが、個性あふれる価値創造の姿を定めているのが印象的でした。
ここで見られたこと同様に「クリエイティブなチーム開発」を組織開発の軸に据えることで、具体的な価値創造を実現し、組織全体の成長をより効果的に促進することができます。
いかがでしょうか?