「また今日も無駄な会議に時間を奪われた」
みなさんの仕事時間、会議たちに占拠されてませんか?
オンラインの諸ツールがここまで進化して、それで十分事足りるようになっても、あんまり会議の頻度や時間は減ってないようですね。
僕も昔は会議地獄の住人でした。
1988年に新卒で日清製粉に入社し様々な部署を経験しましたが、どこでも異常な残業時間。その大きな原因が会議の多さでした。
情報共有、アイデア出し、意思決定がごちゃ混ぜのまま、とにかく会議、会議、会議。
正直、嫌気がさしました。
その後、転職したアメリカ企業では本当に必要な時だけ会議が開かれるので、天国でした。
一方、日本企業時代にあった立場や役割を超えて話し合うことで生まれる主体性や一人では思いつかなかったアイデアが出てくるような場は、消えてしまっていました。
そんな時に出会ったのが、スコラ・コンサルトの創業者である柴田昌治さんが考案した「オフサイトミーティング」でした。
鎧兜をつけたままで、大事な話は出てこないという考え方のもと、参加者が一人の人間として本音で対話する。
これは会議のイノベーションだと感動した僕は、2006年にスコラ・コンサルトに転身しました。
実際にオフサイトミーティングを学び、実践する中で、普段発言しない若手社員が想いを熱く語り始める光景を目の当たりにしたりしました。
ところが、ある大手企業での3年間の組織変革プロジェクトの最終報告で衝撃的な体験をしました。
2,000名を超える社員間の対話を重ね、組織の風土は改善され、現場からは新たな事業アイデアも生まれていました。
しかし経営幹部から「ありがとうございました。ここから先は事業戦略の話になりますので、以上で結構です」と告げられ、すべてが終了。
3年間かけて生み出した対話と関係性、現場から生まれた戦略レベルの示唆は、事業の価値創造とは「別次元のもの」として扱われてしまったのです。
この経験で根本的な課題に直面しました。
良好な関係性は重要だが、それだけでは組織の本当の変革には至らない。
それ以降、対話から価値創造まで構造的につなげることの試行錯誤を個人的に始めました。
十数年かけてクライアント企業との共創で築いたそのメソッドをいま執筆中の「クリエイティブファシリテーション」で体系化しています。
みなさんのお手元に早くお届けしたいです!