キャリア自律について大手企業・人事の方が自信満々に語りました。
「変化の激しい時代を生き抜くため、自分で必要なスキルを見極めて学び直し、市場価値を高めていくこと。
そのために必要な講座などを提供できるしくみを整えました。学ばなければそこまでということです」
この発言にそうかぁと納得してしまった方は、要注意です!
騙されてはなりません。
僕はこれを「危機感煽り系キャリア自律」と呼んで紛い物視してます。
キャリア自律は英語で、 “careerself-reliance” と言います。”rely” の本質的な意味合いは「信頼して頼ること」「拠り所とすること」「支えとすること」
つまり、自分自身を信頼し、自分という存在を確かな拠り所として、キャリアを築いていくのが本来の姿。
単なる「自立」や「独立」とは異なります。
むしろ、自分の内側にある価値観や強み、信念を支えとして認識することが第一歩になるはず。
いきなりリスキリングしてる場合ではありません(笑)。
数年前に自分の奥底にあるニーズを掘り起こす面白い体験をしました。
マインドセット(株)李英俊さんのセッションでした。彼のメソッドが面白い。
人生において「権威」(この人をテキトーに扱ってはいけないと自分の脳ミソが認知している存在)に行動を強く禁止または強制されたことの中で
守らないと叱られるとわかっていながらも、止めることのできなかった行動の中にこそ真の欲求(want to)が隠されているので、それを見つけようと。特に小さいときの記憶が大事。
僕は、少年時代は自己主張ゼロの子供で、教室でもいるのかいないのかわからないくらいの存在でした。
親に超スパルタでしつけられていたことも大きかったと思います。
4歳の頃、博多の祖父母の家で、祖父が祖母に「そんなことで泣くやつがあるか」と迫ってた時、自己主張しない僕が珍しく毅然と立ち上がりました。
「まぁちゃんのいうことは、泣きたいときは泣いてもいい!!」
無口で奥手でひたすら素直なAKI少年によるたった一回かぎりの心からの叫び。
これには祖父母も驚き、我が家では語り草になりました。
このエピソードを聴き、李さんは・・・
『感情の表出は、自然なのが一番』が、この行動の裏側に存在する真の欲求ですねと喝破されました。
感情は、自分の大切にしているものに照らして、その状況が自分にとってどうなのかを即座に教えてくれる探知機のようなものですね。
僕が一人ひとりの内側にあるものを大事にして仕事や人生の軸にしている源流を見つけた思いでした。
みなさんも、子供の頃、強く禁止や強制されてもどうしても守れなかったことはありませんか?