僕は森と踊る株式会社の切り株主です。少額ではありますが毎月1000円ずつ寄付を続けています。
東京・八王子を拠点に活動する森と踊るの創業者で、友人のずーやん(三木一弥さん)の想いに触れ、未来への希望を感じての投資だと思っています。
リターンは森がいきいきすること。元気になっていく森の姿とともに、聞くたびにパワフルになっていくずーやんのメッセージに勇気づけられています。
先日、森での切り株主総会に参加してきました。
現状の主力事業は二つあります。森を育み、森に生きる”木”を木材として活用する「森の木」事業。そして森に学び、森に宿る”気”を空間として活用した「森の場」事業です。
後者はワークショップや企業研修などですね。
これらは商品・サービスを売って対価を得るという意味では、通常の資本主義的な枠組みの経済活動ともいえるでしょう。
しかし、生産性より森の豊かさを優先する彼らの姿勢は、すでに厳しい林業界において経済的に持続が難しい選択。
それでも彼らは自然本来の姿を取り戻す森づくりを諦めていません。
彼らのホームページには「お金を介さない森そのものの可能性や楽しさと私たちは踊り続けていきます」ともあります。
森と踊るの挑戦を象徴するのが切り株主制度。お金は一応介在しますが、通常の経済システムとは異なる、贈与経済の萌芽的なものを僕は感じています。
ずーやんは、ギフトへの想いとして「自分のできることを差し出し、生かされあう世界を創りたい」と語ります。
https://note.com/moritoodoru/n/n7b627132c914
贈与経済の本質は、関係性の構築と維持を通じた価値の循環にあります。
資本主義では投資に対する金銭的リターンを最大化することが目的になりますが、贈与経済では、贈ること自体が社会関係を強め、それがめぐりめぐって豊かさを生み出すことが基本原理なのです。
切り株主として僕が感じるのは、この循環の一部に参加できる喜びです。
小さな寄付が、森の豊かさを取り戻す活動を支え、その森が多くの生命を育み、人々に恵みをもたらす。
その恵みは、また別の形で社会に循環していく。
目に見えない価値の連鎖ですね。
ずーやんが記しているように「木々は一人で生きていません。無数の菌糸とつながり、自分の根っこでは届かない場所からも、水や必要なものをもらって、
また逆に土の中の菌糸にとって必要なものを太陽の恵みを受けた木々が提供します」
この森の生き方こそが、僕たちの未来の社会モデルになるかも。
現在、切り株主は150人程度だそうですが、これが1000人規模になるように応援していきたいです。現状でも切り株主は遠くはハワイから日本全国にまたがっています。
この可能性に満ちた取り組みに、ご賛同いただける方と一緒に森の未来と新しい経済の形を創っていけたらうれしいです。