先日、企業の人事・人財開発の方々が大勢集う場で、組織開発の新たな潮流についてお話する機会がありました。
新たな潮流って、また新種の手法の紹介だろ?
いえいえ、僕は流行りがあまり好きではありません(笑)
ここは、一部で、盛り上がる組織開発に対して、あまりにイメージが広がりすぎたり、バラバラな解釈だったりするので
改めてシンプルに本質を捉え直すことにトライしてみました。
そのひとつが、人財開発と組織開発の違いって何?
日本の企業には、組織開発を専門にした部署はまだわずかしかありません。結局は、人事・人財開発の方々が、プラスして携わっていることが多い。
件の講演の場でもこんな悩みや課題が挙がりました。
・組織開発のゴールが見えにくく、どうなったらよい組織なのか?
・組織開発と人財開発をリンクしなけばならないが、両者は似て異なる。
・自律した人財を育成したら、組織開発につながるのか?
等々。どれもその通りですね〜
それに対して、こんなシンプルな定義を置いてみました。
人財開発=人の成長や変容
組織開発=人と人/人と仕事/人と組織のつながりの再生
これ、友人の組織開発コンサルタント高橋克徳さんのコラムを読んでて、組織開発ってこれそのものだと思い引用させてもらいました。
人財開発の対象は、人そのものなので、わかりやすいですよね。
一方、組織開発を、3つの間をつなぐものだと捉えると、「間」って目に見えない。だから、理解するのも大変なんだってことですね。
「人と人のつながり」は、組織の中で人との関係性が良好に保たれているか?
「人と仕事のつながり」は、自分が仕事に対してこうしたいという願いが実現できているか?
「人と組織のつながり」は、会社や職場の目指す理想像に自分が共感できているか?
この3つのつながりを合わせ技で再生していくのが組織開発。
今回は、あえてわかりやすいように、人財開発と組織開発の違いを明らかにしてみましたが、もちろん、両者には多くの重なりもあります。
だから、一旦、両者の違いに着目してみた上で、どうやって相乗効果を出せばいいのかを考えていくのがいいのでは。