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セルフ・コンコーダント・ゴールと「他力」

少し前に、セルフ・コンコーダント・ゴールのことを取り上げました。

「心の奥底にある個人的な信念や強い関心から追求される目的や目標のこと」であり、

中長期のキャリアを考える上でも、目の前の仕事を、モチベーション高くやり抜くのにもSCG(セルフ・コンコーダント・ゴールの略称です)は大事です。

それは、まぁ、そうだろうと納得いただけるのでは。でも、それと「他力」になんの関係があるんだ???

自分の力でSCG実現に向けて切り拓いていくのが筋だろ。

そこには少し説明を加える必要がありそうですね。

そもそも「他力」とは親鸞の教えの中心をなす言葉です。

今日では、多くの人に「他人の力」と解釈されており、他人頼みでなく、自分の力で主体的にやらないとダメでしょという風に捉えられがちです。

しかし、親鸞の説く他力とは一切のとらわれを離れた状態を指します。

つまり、世の中のすべてのものは、単独で自立的に存在するのではなく、他との関係の中にしか存在しないので、それを自分の思い通りにしようとするから苦になるということ。

僕は、SCGも同様に「他力」にて取り組んでいく方が、よき流れに向かうように思うのですが、いかがでしょう?

自分のいのちを他者の何かの為に使うとしたらそれは一体どのようなことになるのだろう?という興味や関心に素直にしたがってみるのです。

僕自身も、昨年まさにそんな体験をさせていただきました。

幸せ視点の経営学を学ぶオンラインラーニングコミュニティ「hint」のイノベーションクラスに入門したのが2022年4月でした。

そこで自分のSCGをまず定めました。

“一人ひとりの想いや持ち味が解き放たれ、重ね合わさり、新たな物語りが生まれる仲立ち”

SCG自体はとても腹に落ちるものを定められました。

でも、SCGにもとづいてどんな新規事業を起案しようか?hintには、僕のようなフリーランスは少なく会社員の人たちが圧倒的に多数です。

彼らは忙しい中で、自己投資して自ら学びに来ている人たちです。40、50代層も結構多そうなので、

彼らが自らのセカンドキャリアを幸せを軸にして、チームで考え、試行錯誤しながら、一緒にライフシフトを実現していくプロセスを支援するような事業はどうだろう?

そもそも会社員としてはイノベーター層とも言える人たちに、そもそもそんなニーズがあるのかもまったくわからない。

途方に暮れていたところ、周囲の方々の助言に従って、hintコミュニティ内で対象層にインタビューをさせてもらえませんかと声をかけたら、

一晩で、想定の5人をはるかに超える十数名が応じてくれ・・・

セカンドキャリアの情報交換をする部活を立ち上げたらすぐに二十名以上が集まってやりとりが始まり・・・

インタビューした方に体験ワークショップを提案したらふたつ返事で5人が3ヶ月にわたる体験に参加してくれ・・・

それらの動きは、自分でやったというよりも、ほんとに「他力」でどんどんコトが流れていき、気がついたら、このプロセスを土台に、

hintの新たな講座として、今月から「hintセカキャリスタジオ」が立ち上がっていたという感覚なのです。

この講座も、おかげさまであっという間に満席に。ありがたいことです。

最後にまとめますね。

SCGを定めたら、それを実現する方向性を考え、あれこれ難しいことを考える前に、興味・関心に素直にしたがって周りの人たちに具体的に働きかけてみる。

そこから生まれるいろいろな反応をキャッチしながらカタチにしていき、どんどん改良を加えていく。

これは新規事業に限らず、目の前の仕事でも使えるはずです。

じゃあ、効果的にSCGを定めるにはどうすればいいの?そのノウハウは改めてお伝えしますね。

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