前回から、原点に返って、なぜ自走するチームが必要か?についてお伝えしていますが、今日は後半戦です。
起業家であり、経営学の教育・研究者でもある斉藤徹さんの提唱する「3つのパラダイムシフト」を理解したところで
では「デジタルシフト」「ソーシャルシフト」「ライフシフト」が起きた結果としてのいまの知識社会において自走するチームに向かうことの合理性を言いたいわけです。
最初に、自走するチームの真逆ともいえる「統制するチーム」だとどうなるか見てみましょう。これは、上位者の指示と命令により統制が行き届いたチーム。
1)デジタルシフト
情報がフラットに行き渡った状態からそれをもとにいかに優れたアイデアを生むかが勝負なのに
上位者による情報統制が基本で、メンバーの能力や状況に応じて情報を差配するような環境では大きなロスが出そうですね。
2)ソーシャルシフト
人のつながりによる「共感と信頼」がキーになるのに、指示と命令で「やらせる」が軸になるとこれもちょっとうまくいかなそう。
3)ライフシフト
多様な生き方・働き方が大事にされるのに、統制型はメンバーが一律に動くことを重視するので真逆の方向性になってしまいますね。
統制するチームって、規格品をいかに効率的に作るかが勝負の工業社会においては、間違いなくフィットしてたはずなんですが
時代環境が大きく変化した中では、むしろ逆効果なことが増えてしまったと言えそうです。
一方、自走するチームではどうなるでしょうか?
自走するチームとは、メンバーが自ら考え、周囲を協働しながら、新しい価値を創っていくチームです。
1)デジタルシフト
一人ひとりが自ら主体的にアイデアを考えることと役職や能力によらず、誰でも情報にアクセスできるのは相性がとてもよさそうです。
2)ソーシャルシフト
周囲のメンバーと協働することと、つながりによる共感と信頼は不可分な関係ですね。
3)ライフシフト
これまで世の中になかった新しい価値を生み出すには働く人の視点だけでなく、生活者の視点で問題発見したり、解決方法を考えることも必要で、多様な生き方・働き方はそこに寄与しそうです。
なぜ「3つのパラダイムシフト」が起きた現在の環境で自走するチームが求められるのかの背景が理解いただけたでしょうか?
もちろん、これとてひとつの考え方ですから自分はちょっと違う捉え方をしているという方はぜひお声を寄せてください。
いろいろ議論してみたいです!