「パターンランゲージ」ってご存知ですか?
=あるテーマについて、よい実践のコツを言語化したもの
言語化のしかたに特徴があって
・ある【状況】contextにおいて
・どんな【問題】problemが生じやすく
・それをどう【解決】solutionすればよいか
という共通の記述形式をとります。
冒頭には、タイトルとそれを象徴するイラストが入ります。
例えば、デジタルをよりよく活用するというテーマに対して、『困りごとの解決』というパターン(実際には30程度のコツが体系化されていますがそのひとつ)
【状況】身近な人の日常がより便利で過ごしやすいように手助けしたいと思っていても
【問題】日頃からデジタルをあまり活用していない人は、デジタルで何ができるかをそもそもイメージしにくい
【解決】そこで、その人が今まさに困っていることに着目し、それをデジタルでどう解決するか提案する。
この例からもなんとなくおわかりかと思うのですが、抽象的な理念でもなく、具体的な指示(マニュアル)でもない“中空の言葉”というところにミソがあります。
抽象的すぎると何をしていいかわかりにくいし、具体的すぎると応用の幅が限られるし、なかなか自分で考えなくなりますね。
その中間だと、各自の創造性や個性を発揮しながら実践できそうです。
僕自身は2015年にこのメソッドを知って以来、支援現場でも活用してきました。
既にテーマ別に作成され公開されているものも沢山あります。
・コラボレーション
・テレワーク
・探究的な学び
・認知症の方の接し方
などなど
既にあるものを「使って」効果を上げることに加えて、最近、僕が取り組もうとしているのが自分たちで「つくる」×「使う」の組合せです。
パターンランゲージの世界的な権威である慶応SFCの井庭崇先生が、この制作・活用・普及を担う会社として設立したクリエイティブシフトのお力をお借りしています。
僕のクライアントで独自のカルチャーモデルを構築したい会社があり、経営陣を中心にパーパスや戦略まで定めたのですが
これを社員がジブンゴトとして実践していくためのしかけとしてパターンランゲージを導入することにしました。
まずは、専門家であるクリエイティブシフト社の手によるクライアント企業向けのパターンランゲージ作成体験ワークショップに参加してもらいます。
その後、自分たちの手で実際につくっていくというプロセスです。
つくることに参画したコアメンバーのエネルギーやネットワークを軸に、彼らが当事者として周囲の人たちをどんどん巻き込んでいくという
いわば組織開発的なアプローチを掛け合わせると言ってもいいでしょう。
一人ひとりが創造性を発揮し、よりよい未来をつくっていくためのツール=パターンランゲージを自ら「つくる」×「使う」で何が起きてくるのか
改めてご報告したいと思います。