僕にはちょっとした夢があります。
そこに向かって歩み始められた感のある2022年でした。
藤野という特別な地域コミュニティーに衝動的に移住してまる9年になります。
企業社会に四半世紀以上もどっぷり浸かっていた僕がなぜ移住したのかの答えが、どうやら見え始めています。
「コミュニティでの学びを、企業組織に還元すること」
僕の夢はこれです。
先日、この話を地域の友人にしていたら
「そこで言うコミュニティってどういう意味合いで?」と聞かれました。ああ、たしかに、それ、大事!
改めて考えてみたところ3つの要素かなと。
1)一人ひとりのLIFEを尊重する
英語のLIFEは、日本語では暮らし、人生、いのちと幅広い意味ですが、要は自分の内側から湧き上がる本当の欲求に素直に向き合うこと。
2)オープンかつフラットな関係
肩書きや役職ではなく、お互いがひとりの人間として向き合うこと。しかも、異なる背景や個性を持つ多様な人をオープンに受け容れる。
3)ゆるやかにつながる
近くて強いつながりも大事だけど同じ顔ぶれでいつも群れるよりも普段はお互いにやっていることを尊重し、干渉し合うこともないが何かあったら、さっと集まり助け合うようなつながり。
これって、藤野のようなよそ者にも寛容でひらかれたコミュニティの特長です。
地域コミュニティの場合、昔からの地縁や血縁による窮屈な縛りがあることは少なくないので、それとは明らかに違うと思います。
で、上記のような3つの要素を企業組織に取り入れることが果たして可能なのかという疑問が出てきますよね?
結論から言えば、できます!
ただし、ポイントは、そちら側に完全にシフトするわけではないということです。
企業組織とは、明確な目的があり、機能体として動くのが基本です。だから、もちろん階層もあって、上司・部下関係もはっきり。
そんな企業組織も、従来の要素だけで突き進もうとしてもVUCAな時代環境のもと、閉塞感にとらわれ立ち往生しているというのが現状でしょう。
そこで、ある場面限定で、いわば「特区」的に前述の3つの要素を取り入れる場を創るということです。
さらには、特区的な動きが通常の場にも、いい塩梅で滲み出すようにデザインするのです。
昨年、いくつかの企業にてその実験を開始しましたがとてもいい手応えがあり、参加者もイキイキ動き出しています。
このプログラムを、僕は”あすbe”(明日備)と名付けました。具体的なカタチは改めてご紹介しますね。
こんな変わったものを開発することになったのは、僕が『マージナル・マン』だからと最近気づきました。
「異質な二つ以上の文化と集団生活の影響を同時的に受けながら、そのいずれにも完全には所属しきることのできない者」
まさに!
コミュニティと組織のはざまをふらふらと行ったり来たり。この特性を生かすことが世の中への貢献につながるといいなと思います。