僕の2冊目の著作『創発ワークショップ』を出した直後(2015年)に「この本はパターンランゲージですね」と知人のIT起業家に言われて、
https://tongari-team.com/theory/813/
はじめて「パターン・ランゲージ」の存在を知り、驚くほどその発想が似ていることに気づいてから、自分なりに研究してきました。
ググるとなんといってもたくさん検索に引っかかってくるのが、慶應義塾大学総合政策学部教授の井庭崇先生の記事でした。
http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/index_j.html
そして、井庭先生がパターン・ランゲージを世の中で活用してもらえるようにつくった会社としてクリエイティブシフト社があることも知りました。
https://creativeshift.co.jp/about/
この会社が制作している各種パターン・ランゲージのカードもたくさん購入して、学ばせてもらいました。
パターン・ランゲージの魅力に引き込まれるとともに、いつかこの会社となんかできたらいいなという想いもありましたが、知り合いもいなかったので、それは寝かせておきました。
ところが、かみさまは見ていてくれたようです。
昨年末に、同志的な存在として、さまざまに協働しているJMAM社の奥平淳さんと雑談しているときに「クリエイティブシフトという会社とパターン・ランゲージを使ってなんかやろうという企画が出ているのですが、一緒にやりませんか?」というお誘いが!!
もちろん「ぜひに」と即答しました。
という流れから、JMAMさん主催、クリエイティブシフトととんがり研の共同企画・運営にて、2回ほどパターン・ランゲージのセミナーをやらせていただきました。
1回目は2/10開催で、テーマはいまもっとも旬なところで「テレワーク」。コロナ時代の新しい働きかたをつくる27のヒントを『テレワークスタイルのつくりかた』というパターン・ランゲージを使いました。
https://creativeshift.co.jp/product/2883/
2回目は5/25開催で、これまた旬なテーマ「DX」でした。DX戦略に人事部門としてどう向き合うかを考える場。
https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/20200514_2.html
なんと、両方とも無料で公開されていますので、ピンときた方はダウンロードしてご活用ください。
上記セミナーの企画・運営には、クリエイティブシフトの正井美穂さんと阿部有里さんのお二人が関わられたのですが、
この領域の専門家として、研究開発から実践(テーマに応じたパターン・ランゲージの開発や活用のワークショップ等)を、広くかつ深くやられているお二人からの学びは極めて大きかったです。
また、日本で一番パターン・ランゲージを実際に使っているのではないかと思えるほどの実践家・阪口千春さんと2回目のセミナー企画・運営でご一緒できたことも貴重な学びになりました。
僕自身は、対話型組織開発の専門を生かして、集まっていただいた参加者(ほぼ企業人事の方々)が、パターン・ランゲージを使って、どれだけ効果的に対話ができるかに注力しました。
これまでは、自分なりの「なんちゃって」スタイルでやってましたが(笑)、はじめて本場のノウハウとの掛け合わせで実践する機会に恵まれ、
感じ取ったパターン・ランゲージの特性は・・・
1.テーマに対して対話するときに新たな視点を提供してくれる大きな「呼び水」になる
2.パターン(状況→問題→解決)に沿って対話していくことで「思考の補助線」になる
3.ただし、枠組みにはめられるものではなく、「自由な発想や飛躍」を引き出す
テレワークおよびDXをテーマに、パターン・ランゲージによる対話でどんなプロセスやアウトプットが引き出されたのかについては、また改めてお伝えしますね。