何度か取り上げてきている新進気鋭のITベンチャーKnowledge Base社のカルチャーモデル醸成支援の続報です。
これまでのご報告はこちら↓
(Vol.2)
(Vol.1)
経営チームが作成したパーパスと戦略のたたき台を、社員12名が3つの横断チームに分かれて約4ヶ月間自分たちなりに考察、見直ししたものを9月末に全員参加で発表し、対話する場がありました。
そのときのことも含めて、その後、面白い動きが出てきてますので、3点に絞ってお伝えしますね。
1)「違い」が明確に出てきた
発表会当日に同席して一番いいなと感じたのは、チームごとの違いでした。
3チームの検討の方向性は、自主性に任されたので、違いが浮き彫りになりました。
そもそもの前提を議論するチーム、実現方法を考えるチーム、経営案を構造化して分析するチーム
同じようなプロセスや結論では、多様性が確保されないので、小さくまとまった方向性になってしまいがちですからね。
2)違いを「統合」していく歩みへ
一方で、3つの異なるアプローチをいかに統合していくかは難しい課題です。
同社では次のステップとして、経営チーム3人と横断チームのリーダー3人によるコミッティをつくりました。
いま現在は、各チームの違いを踏まえて、何を論点とすべきかの議論をしています。
『イシューからはじめよ』の安宅和人さんの考え方を引用させていただき
・2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
・根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
という観点から。
ゴールはもちろん同社の未来をつくるパーパスと戦略の大元を完成させること。
コミッティの議論は、さらにシャッフルして構成された2つの新横断チームに持ち込まれて内容の共有とそれに対するメンバーの衆知が集められるしくみです。
3)「ジェネレーター」という役割の登場
ここまでのカルチャーづくりの進め方は、僕の方で提示した案がベースになっていました。
が、ここからは社内にもシナリオを考えたり、働きかけたりする存在が必要だと考え、設置いただくことになりました。
その役割が、ジェネレーター=自ら面白がりながら創造・探究を進め、周囲も巻き込んで刺激・誘発しながら、みんなで成し遂げてしまう役割。
慶応SFCの井庭崇先生らが提唱する考え方です。井庭先生は「ファシリテーターに、参加者としての当事者意識を加えたもの」という表現もしています。
この役割に若手のセンスある社員が指名されました。
彼女と外部の支援者である僕が連携することで、カルチャーづくりはグッと前に進むのではないかと期待しています。
さて、全社員でつくるパーパスと戦略どんなカタチで完成するのか、これからもご注目ください!