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コミュニティとの出会いを「ライフシフト」に活かす

前回は、コミュニティの話をしました。

僕が移住した藤野というコミュニティでは、市民主導による多種多様で自由なカルチャーが形成されており、

僕はそこで学んでいることを、いま企業組織に注入していると。

今回は、さらに話を進めて・・・

良質なコミュニティは「ライフシフト」をも促すのではないかという仮説をお伝えします。

経営学者リンダ・グラットンのベストセラー『ライフシフト』を読んだ方は多いと思います。

従来、人生は教育→仕事→引退というシンプルな3ステージで進行していくのが一般的であったが、長寿化や社会の複雑化によって、3ステージ制で生きるのは難しくなってきており、

100年ライフを見越して、マルチステージでより豊かに生きましょうという投げかけがされてます。

でも、どうやってシフトすればいいのか???

マルチステージの実現って、実際にはむずかしそう。

そこで、本には書いてないことですが、こんなことが言えないかな〜と。

ひとりでのライフシフトが難しくても、良質なコミュニティとの出会いは、「ライフシフト」を促すことになるのでは?

ライフシフトするには、次のような3つの新しいステージと「移行期間」をうまく組み合わせながら人生を設計することが提起されています。

「エクスプローラー」

「インディペンデント・プロデューサー」

「ポートフォリオ・ワーカー」

「エクスプローラーは、周囲の世界を探査し、そこになにがあり、その世界がどのように動いているか、そして自分がなにをすることを好み、なにが得意かを発見していく。

このステージは、自分を日常の生活と行動から切り離すことから始まる」

「インディペンデント・プロデューサーのステージでは、旧来の起業家とは性格の異なる新しいタイプの起業家になったり、

企業と新しいタイプのパートナー関係を結んだりして経済活動に携わる」

ポートフォリオ・ワーカーは「高給を受け取れる企業の職に就いたり、自分のビジネスを立ち上げたり、エクスプローラーとしてさまざまな可能性を探索したり、フルタイムの学生に戻ったりする」ような

「さまざまな活動に同時並行で取り組」むこと。

僕の場合、藤野というまちに東京から移住し、そこに暮らす人たちのお金よりも幸せ視点での自律分散的な動きは異世界にいるような驚きでした。

でも、コミュニティの中に入っていくプロセスで、いつのまにか上記の3つの新しいステージを知らず知らずのうちに実践することになっていました。

つまり、藤野に移住することによって、新しいまちに移りその土地の人たちと知り合い新しい発見があって、自分の生き方について考えたりしたことが「エクスプローラー」。

当時は組織に所属していましたが、まちづくりのNPOの理事になったり、まちアーティストたちの創造活動に加わったり、ちょっとした家庭菜園なども始めたり。

「ポートフォリオ・ワーカー」ですね!

そして、とうとう企業の組織開発だけでなく、自治体、NPO、学校、地域コミュニティなど多様な組織やチームを幅広く支援するため、とんがりチーム®︎研究所を起業しました。

「インディペンデント・プロデューサー」にもなったわけです。

いまふりかえってみると、5年くらいの間に、そういうことが次々に起きていました。

藤野というコミュニティが、僕のライフシフトを後押ししてくれた。

では、藤野にはいったい何があったのでしょうか?

少し抽象度を上げて言葉化してみると・・・

1)オープンで誰もが新しいことに気軽に挑戦できる雰囲気がある

2)たとえ失敗しても、いつでも大丈夫だよと支えてくれる人たちがいる

3)それぞれの持つ想いや行動の温度感が互いに尊重されている

まだまだ試論ではありますが。

ちなみに「ラーニング・コミュニティ」という学問領域があるようで、そのあたりを少し探索していこうかなと思ってます。

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