高知県れいほく地域で若者の生き方選びを支援しているNPO法人ヒトマキの矢野大地さんと大堀幹生さんが、モバイルハウスで全国を行脚するプロジェクト『COトラック』にて、藤野の廃材エコヴィレッジに来村しました。
村長の傍嶋飛龍さん(万華鏡作家)が、彼らをゲストに迎えて、ゆるゆるチャンネル『生き方選びとコミュニティ選び』というテーマにてZoomオンライントークを開催。
https://www.facebook.com/events/872900536235381/
そこに、私も藤野コミュニティの住人として出演しました。が、彼らの話がおもしろすぎて、専ら聴き役に。
矢野さんと大堀さんは20代の溌剌とした若者で、すばらしい社会活動の実践とともに、弁もむっちゃ立つ二人でした。
二人の考え方や実践を聴いて、そのエッセンスを私なりに、ひとつの文脈として(多少意訳もしながら)整理してみたいと思います。件のテーマについて、さらに考えるべき豊かな論点を含んでいると感じるからです。
1.どうやって働くか(稼ぎ)の前に、そもそもどう生きるか(暮らし)の視点を持つのが自然
社会に出るとは、食いぶちを稼ぐことと同義で語られます。つまり、学校出たら、どこに就職するかみたいに。
でも、ともするとそこには、暮らしの視点が欠けがち。どっちが生きることにより近いかと言えば、やっぱり暮らしですね。
となると、暮らしに近いところで考えれば、どのコミュニティを選ぶかという視点が大事になります。
2.時間や場所にとらわれない稼ぎの方法論を持っていることで、生き方が自由になる
とは言え、そのコミュニティでも生活するにはなんらかの稼ぎを確保する必要があります。
現代の環境では、ネットを賢く活用して、時間や場所にとらわれずに、稼ぐ方法が身の回りには結構あります。
逆に言えば、このような稼ぎ方を持っていれば、コミュニティ選びの自由度が増すということにもなります。
3.コミュニティも自分のライフステージに合わせて選んでもいい
目的や機能を重視する「組織」とは異なり、「コミュニティ」とはつながりを大事にする共同体的要素がまちがいなく強くあります。
が、だからと言って、ある地域に移住した人が、ずっとそこに住み続けなくてはならないという思い込みに縛られる必要があるのでしょうか。
特に、若い人の場合、これから結婚して、子供ができて、みたいにライフステージが変わっていくと、かならずしもそのコミュニティで暮らし続けることがベストではなくなる可能性もあります。
一度選んだコミュニティで暮らし続けることは、地域側の願いではあっても、個の視点からは、コミュニティも選んでいい、変えてもいいという発想があってもいいのではないでしょうか。
4.コミュニテイの内部に閉じず、コミュニティ間で刺激し合い、学び合った方がいい
居心地のよいコミュニティにいると、ある意味、そこに安住してしまいがちです。
それは決して悪いことではありません。が、よりよく生きるという視点からすると、それぞれに異なる特長を持ったコミュニティ同士での交流がもっとあってもいいですね。
コミュニティをつなぐ媒介として仮想通貨に可能性を感じています。
5.何に関心があるか、好きかがまだわからない若者は、まずリアルから
ネットの世界では、何か知りたいことがあれば、無尽蔵に情報が存在します。
しかし、人生経験も長くない若者にとって、私はこれに関心があるとか、これが好きというものが明確にある人はむしろ少数派。
そんな彼らに対して、どんなにいい情報があるよと発信しても、そこにアンテナが立たないわけだから、届くはずがありません。
まずはリアルな何かに触れてもらうこと。そこで少しでも関心や興味が持てたら、そこからネットでの情報をキャッチしてもらうのが現実的だと思います。
いかがでしょう?私自身、藤野というコミュニティに移住してまる5年。これからもここに暮らし続けたいという気持ちはまったく変わりませんが、上記のような視点で改めて問い続けることは大事だなぁと。大いに学ばせてもらいました!