とんがり研ホームページにて、私のMESSAGEの中に「つまり、チームメンバーの想いを束ね、それを戦略や商品・サービスのカタチに整えて、顧客に届けるしくみを作り、それを回すことでチームの文化が生まれる。この循環こそがカギなのです」とあります。
それって、どういうこと???
いまから、組織や事業をうまく回していくために絶対役立つ理論をカンタンにご紹介します。まずはこの図をご覧ください。
図を見ればあまり説明はいらないと思いますが、たとえば起業の流れを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。
まず、創業者(およびその仲間たち)が世の中にこんな価値を届けたい、社会をこう変えたいみたいな強い①「想い」がはじめにあるはずです。
それがもう少し明確な②「ビジョン」になり、それを実現するための基本方針である③「戦略」に、さらにはその具体的なカタチとしての④「商品・サービス」にと進化していきます。
次に、それを効果的にお客様に届けるための効率的な⑤「業務のしくみ」と、それを動かす人や組織が力を発揮できるための⑥「人・組織の動き方」が設計され、
実際に動いていくときに、人や組織の間に生まれるのが⑦「コミュニケーション」で、それが積み重なることで⑧「組織文化」が出来上がっていきます。
ここで問題になるのが【らしんばん】が長い間回転して、組織や事業が安定してきたときなんです。すでに出来上がっている状態の中に入ってきた新しい人たちには、このような流れは見えにくいですし、見えなくても仕事はできるんですね。
大企業なんてその典型でしょう。でも、この循環が意図的に行われなくなって、それぞれの分野でそこだけをうまくやろうとする動きが出てきたらどうでしょう?
ある人はビジョンだけ、ある人は戦略、ある人はしくみのところを。ほんとはみんなつながってはじめて意味をもつものが、ばらばらに強化され始めると、当然のことながら循環に淀みが出てきます。
それぞれの人は一生懸命にやっているのに、やればやるほどうまくいかなくなる(笑)。でも、こんな笑い話みたいなことが、世の中ではある意味「スタンダード」化しているようです。
今日はこのくらいにしておきましょう。もっと詳しく知りたい方は、私の著書『創発ワークショップ』ひらめくチームの秘訣#21「マネジメントの諸要素を統べる」をご覧ください。
【らしんばん】理論は、現代でもっとも包括的な思想家とされるケン・ウィルバーの「4つの象限」という世界を観るフレームを、私の師匠でありとんがり研のアドバイザーでもあるK先生(青木孝一)がアレンジしたものです。
どんどんご活用ください!